オムニチャネルを成功するには情報の連動を徹底化しましょう

オムニチャネルのシステムを成功させるためには、何をどこまでやるのか、いつまでにやるのか、ロードマップを策定しましょう。業界全体の中で、自分の会社のポジションを明確にしなければなりません。得意分野、弱点をはっきりさせ、ライバル会社の動向や、顧客のニーズなど、あらゆる環境について徹底的に分析する必要があります。その上でどこまでオムニチャネルに対応させるのか、線引きをして下さい。最初からロードマップを策定しておくと、改革も成功しやすくなります。

オムニチャネルのシステムの導入を決めたら、社内の体制作りに着手します。全部のチャネルを連動させ、顧客にアプローチするのが目的ですから、それぞれの部署がお互いに意思の疎通を図らなければなりません。システム導入に反対している部署があれば、放置するべきではありません。インターネットに関係ない部署は、新しいシステムの導入に不安を感じ、積極的に受け入れ難いと考えるものです。根本的な組織改革を成功させるためにも、すべての部署に納得して貰う必要があります。

オムニチャネルを受け入れる社内の体制が整ったら、店舗とネットの情報をまとめましょう。商品の情報や在庫の最新情報、接客の記録や顧客情報など、必要な情報は徹底的に統合します。普段店舗で働く人間もネットの情報を閲覧できるようにし、ネット側の運営スタッフも店舗情報を自由に参照できるよう環境を整えます。リアル店舗とネット間の連携がスムーズに行かなければ、改革は失敗に終わります。顧客から問い合わせが合った時、待たせずに対応するにはチャネルの連携が不可欠です。

リアル店舗とインターネット上の情報を統合するためには、あらゆる情報をデータ化した上で連携させる必要があります。そのための専用ツールも導入しなければなりません。従来のPOSシステムは、レジでお会計をする時にしか、顧客の情報を取得できませんでした。ところが、タブレット端末をスタッフに渡せば、顧客との会話の中で引き出した情報も入力することができます。1回目で購買に至らなくても、関心を寄せていた商品の情報を記録しておけば、メールなどで連絡する時も有益なアピールが可能です。